2015年08月25日

間質性膀胱炎のセルフケア 前編

 決定的な治療法を見つけるのは難しいされていますが、本来からだに備わる機能を「正常化」する東洋医学は、自律神経のバランスを整えるにも免疫力を整えるにも一助となる可能性を秘めています。

 また、疾患のみにとらわれず、からだと心のつながりや生活のありようを全体的にみようとするのも東洋医学の特徴であり、どうしてもご病気のことばかり考えてしまいがちな日常に、別の側面があることに気づくお手伝いになればとも思います。

 症状の緩和に、気分転換に…手軽なお灸を使ったセルフケアを是非お試しください。台座灸と呼ばれるモグサの下がシールになっているものが各種販売されています(せんねん灸、長生灸、亀屋左京商店広重、カマヤミニ...などなど)。薬店でもよく見かけますし、アマゾンなど通販サイトでも簡単に手に入るもので十分、使いやすくアレンジされていますが、中身は本物のモグサなのでちゃんと効果があります。いずれも強弱(Hot、Regularなど)があるようですが、熱いとからだが緊張してしまい逆効果になってしまう恐れがあるので、基本的には弱め(Mild、弱、ソフトなど)のものを選びましょう。

◎腎兪
腎兪次りょう.jpg

 腰に手をあてて親指が当たるあたり、生命力の宿る大切な部位と言われますが、これは自力でがんばろうとし過ぎな人が他の人に頼ってやってもらってこそちょうどよい所で、ご家族がお灸をしてくれれば何よりですが、自分でする!という場合には、ここと関連の深いお腹や手足のツボを使いましょう(図中の次髎も同様です)。

 もちろん何とかしてできればとても有効なのですが、自分でお灸は難しいので腎兪のセルフマッサージがいいでしょう。両手を握り、手の甲の側をこの部位に当たるように敷いて仰向けに寝る感じでしょうか、くれぐれも強すぎないように体重を自然に掛けるようにしてみましょう。手首を痛めないようにご注意を!

◎関元、気海

 背中でいえば腰の腎兪が生命力が集まる重要な部位ですが(肝腎要=かんじんかなめにからだを表す肉付きが付いたのが「腰」の字ですね)、お腹でいえば下腹部、おへその下が臍下丹田と呼ばれ、からだの中心になります。からだの中心に向かって背中側から刺激しようとするポイントが腎兪、お腹側から刺激しようとするポイントが臍下丹田(関元、気海)であり、その中心とは膀胱や子宮がある場所だということになります。

 おへそから真下に線を引き、恥骨の指2本ほど上が膀胱のツボ(中極)と言われますが、そこにこだわらず、もう少し上の関元あたりに圧痛があればそちらが有効ですし、もしくはもっと上の気海の方が圧痛が強いかもしれません。指3本ほどで、もしくは手のひらであくまで軽く下腹部を撫でるように押してみて、一番痛かったり硬かったりするところを選んでお灸してみましょう。

◎三陰交

 骨盤の中の血行改善にとても有効なツボで、女性の健康管理には欠かせません。特に生理周期と体調の変化が密接だったり、生理痛がキツい人は、ここにお灸を続けてみましょう。

◎三里

 体力アップ、免疫力アップに欠かせないツボで、他のツボの効果を倍増させてくれる働きがあります。足の疲れはもちろん、疲れが胃にくるような人にもオススメで、胃腸の機能改善にも有効です。

◎太谿、水泉

 かかとを骨盤と見立て、お腹と腰の中心をあたためるつもりで内くるぶしの太谿やかかとの内側の水泉にお灸をしてみましょう。両方押してみて、痛みがあったり硬さを感じたりする方だけにするのがコツです。

◎至陰

 足腰の冷えがツラい人は、足の小指の爪際にある至陰にお灸をしてみましょう。爪先の冷えだけではなく、骨盤の中の血行改善に有効で、膀胱経という生命力の流れに属しており、泌尿生殖器の機能改善に有効です。

◎内関・労宮

 気持ちの疲れを感じやすい人には手のツボを組み合わせるのも効果的です。
精神的なストレスで吐き気を催すような場合は手首の内関、緊張しやすい性格の自覚があれば手のひらの労宮がオススメです。緊張感がゆるめば睡眠の質が高まり、体調の快復を促します。

 これらの中から組み合わせを決めてしばらく続けてみて、体調に変化が感じられるかどうか試してみてください。例えばお腹の関元に一つ、両足の三里と三陰交に据えると合計五カ所になりますが、この位がちょうどよく、沢山すればいいというものではありません。

 熱さを我慢する必要は全くなく、むしろ少し物足りないくらいのあたたかさから始めて、どうしても物足りなければ同じ場所にもう一つ、二つ…とお灸をしてみるようにしましょう。

 体質の変化には時間がかかるものです。個人差はありますが、3ヶ月ほど続けてみましょう。その間に、遠出をしたり仕事が忙しかったりといった生活の質や、季節の変化などの影響があれば、それにあわせたツボをアレンジしながら続けてみましょう。そういう時にこそ鍼灸院にご相談いただければと思います。

 お灸を毎日するのが難しそうなら一日おきにしてみたり、焦らずにじっくりと続けるのが大切です。ごくまれに水泡ができることがありますが、そういう時は一休みして、肌の状態をみてしばらくしてから再開してください。

 鍼灸は未病を防ぐといわれ、何となく調子がよくない、体力に自信がないという人は、病気でなくても定期的に施術を受けているものです。突如発症したように思えても、実はそれまでの長年の無理が積み重なってしまってのご病気ですので、それなりに時間を掛けて治していこうと考えてみてください。

 後編は具体的なツボのレシピに続きます。

ガーベラ1.jpg

※画像は当院オリジナルの「こころとからだのバランスカード」から抜粋してご紹介しています。ご自宅でのセルフケアにはご自由にお使いください。ただし、商用利用は禁止します。
copyright soothe acupuncture clinic 2015

posted by soothe at 12:49| Comment(0) | 日記
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。